前回同様、なんと1,000円ポッキリで聴けちゃった事例説明会。今回は、札幌ドーム様の「札幌ドーム施設サイトの集客」「よくある問合せをヒントにコンテンツ改善」など、リアルな運用についてです。
施設サイトは誰のためにあるのか?
皆様が御存知の「 札幌ドーム 」野球の試合、サッカーの試合は、札幌ドームをホームとするチームがありますので、試合観戦のために大勢のお客様が来場されます。それに加え、アーティスト・アイドルのコンサートなども行われますので、スポーツに感心のないお客様も来場されます。
今回の施設サイト運営事例発表を担当されましたのは、株式会社札幌ドーム広報担当の菊地様です。菊池様は上級ウェブ解析士でもあります。ここから先は、菊池様の話に対する私の感想を書かせていただきます。
参加してきた!「 札幌ドーム様登壇 !ウェブ解析事例発表会 」Part1
アクセスガイド
ウェブサイトをつくる時に、視覚的に「すっきりと見やすい」そんなサイトをつくりたい。中の人は思っていたそうです。施設の大きな目的は、施設へ来ていただくことですので、サイトの役目は、中の情報を見て、様々な交通機関を経て、リアルにたどり着いていただくことが、最も大切な役目です。
ですので、サイト回遊中に迷子にならないことは重要ですし、知りたい情報にすぐにたどり着けることも重要です。でも、実際に交通機関を利用して、札幌ドームへ向かうと、お客様はドームの施設情報以外に知りたい情報がたくさんあります。
定量調査と定性調査の両方が必要
WACA(ウェブ解析士協会)初級ウェブ解析士 認定試験公式テキスト 第6版の46ページには、以下の定量調査と定性調査について記載されています。
扱うデータ | 代表的な手法 | |
定量調査 | 数値データ | ・アンケート調査 |
定性調査 | 言葉、行動、 目の動き など | ・ヒューリスティック調査 ・ユーザテスト ・アイトラッキング |
「定量調査」と「定性調査」の違いを理解して、アンケートやユーザーインタビューの成果を最大化しよう!
札幌ドーム様では、2012年にオープンアンケートを実施。(なんでも気がついたことをかいてもらうアンケートを実施)1,980件のサンプルから改善を行いました。
翌2013年には、月に1回のモニター・アンケートを実施。2014年にはモニター座談会を実施。利用されるお客様の声を定量的な声から、定性的な声まで幅広く知ることで、「 お客様が知りたいこと 」を、サイト内のアクセス・ガイド・案内図・飲食などの情報となるコンテンツの制作に生かしています。
札幌ドーム様ウェブサイト お客様の声をかたちに(トップページ > 会社情報・CSR > お客さまの声をかたちに)この中に、これまでの取り組みが掲載されています。
2011年の11月よりGoogle Analyticsによるウェブ解析も行われていますが、「 お客様が知りたいこと 」を知って解析するのと、知らないで解析するのでは、数値の動きに対する「 気付き 」の質が大きくちがうのではと考えられます。
施設サイトを運営されている方は、「 お客様の声をかたちに 」のコンテンツの中に、自社サイト・自社が発信する印刷物などに取り入れられる、施策のヒントを探してみると良いと思います。その価値は必ずあります。
お客様が知りたいことを掲載した結果
お客様の生の声をかたちとして、改善した結果がどうなったのか!
2013年から2015年で問い合わせが-4%(電話) これにより応答率も上がった
・来場者数は、10.8%UP
はじめて来場するお客様の不安を取り除き、来場後の満足度を上げていただく。真面目な取り組みをコツコツと行うことで、これからも更にお客様の満足度は上がっていくのではと考えています。
今回の札幌ドーム様の施策事例発表会ですが、北海道に住む北海道民・道産子として、とても嬉しく、勝手にこちらも誇らしく思えました。いや~良い話だったな。