ボクは音楽配信で曲を購入したことがありません。好きなアーティストの音楽は必ずCDで購入します。目に見えない、手で触ることのできないものに、オカネを払うことにどうしても抵抗があるのです。
そんなボクがイイなあと思っているのが、カバーソングの原曲を聴くことで古い音楽を体験することです。
今回は天才ギタリスト、ジェイク・E・リーが率いたBADLANDS(バッドランズ)が1991年に発表したアルバム「Voodoo Highway」の中の1曲、「FIRE AND RAIN」にスポットを当て紹介します。
カバーでみせたレイ・ギランの驚異的な歌いっぷりと本家本元
ソウルフルでしかもパワーもある。その歌唱力は、ライヴでもCDと変わらないクオリティでした。そんなレイ・ギランが歌った、「FIRE AND RAIN」がボクの知らない超有名アーティストの曲だということは、前からず~っと知っていました。そのアーティストの名前も聞いたことぐらいは当然ありました。
そのアーティストとは、「ジェームス・テイラー」です。調べてみると、元祖シンガーソングライター的存在だそうです。1970年代に活躍したアーティストということで、まったく音や声の想像がつきませんでした。
CDを聴いた時に、レイ・ギランが歌うバッドランズの、「FIRE AND RAIN」とのギャップに半笑いになってしまいました。弾き語り中心のフォークソングと言いましょうか、問いかけるような、思い浮かべるような歌い方なのです。この「FIRE AND RAIN」を含むアルバム、「sweet baby james」の前編がフォークなの? と、思い聴いていくと、フォーンセクション入りのカッコイイブルース調の曲もあります。
FIRE AND RAINが聴きたくて買ったアルバムですが、すべて聴いた感想としては「全曲イイね!」です。
夜中に真っ暗な道路を、このアルバムを聴きながら走りたい。お酒にも合います。ちょっとしたオトナの音楽ですよ。
FIRE AND RAINの歌詞
ぼくは炎もくぐりぬけてきたし、雨にもうたれてきた
お陽さまが燦々と輝く日々はとこしえに続くと思えたし
一人の友だちも見つけられない孤独の日々も経験した
でもいつだってきみとはまた逢えるとおもっていたんだCD付属対訳 中川五郎
死に別れた幼なじみの女性への曲なんですね。まったく予想していない展開でした。メロディだけを聴いて、良い曲だなあと、英語を聴いても意味が入ってこないボクは単純に思います。CDに付属している対訳はを読みながら曲を聴くと、どうしてこういう歌い方をするのかを理解することもできます。音楽配信にはなくてCDににあるものって、結構重要なものが多くアーティストを理解する上では欠かせないのです。
バッドランズからはじまり、自分が生まれる前に活躍していたジェイムス・テイラーへたどり着く、ルーツめぐりで、音楽やCDの良さを見直した気がしました。