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七つの会議でわかるノルマの恐ろしさ

2019/11/05
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 つい先日、「王様のブランチ」をみていると、映画のコーナーで「七つの会議」という作品が紹介されていた。

 池井戸潤の同名小説が原作となっているこの映画には、王様のブランチにレギュラー出演している藤森慎吾(オリエンタルラジオ)も重要な役で俳優として出演している。

予告をみたボクは、この放送中にアマゾンで原作小説を注文してしまった。

「七つの会議」を読んで具合が悪くなる

 あなたの会社にも企業文化というものがあるはずだ。この「企業文化」が自分に合う合わないで職を転々とすることは現実むずかしい。一度、勤めてしまったら、そこでベストを尽くす。勤勉な日本人ならそう考えても不思議ではない。

ここから先は「七つの会議」のネタバレになります。

 企業の目的からマーケティング要素が抜け落ち、自己利益の追求と個人のプライドを優先させた結果、なにがおこったのか?

ノルマを達成するために不正に手を染める

 話の舞台は、大手総合メーカーの雄であるソニックの子会社「東京建電」という設定だ。東京建電は白物家電から住宅設備関連、その他、半導体セクションまでとかなりの多角化経営をおこなっている。

 東京建電の営業は成長過程でかなり強引だった。住宅設備の訪問販売では、年金暮らしの老夫婦に必要のない商品まで押し付け、払いきれない額の契約書にサインをさせる。ノルマ達成のためなら借金苦で顧客が命を落とそうがお構いなしだ。

同じ人間がいるかぎり会社の体質なんて変わらない

 28年前、東京建電の北川は、電車車両に搭載するシートの製造原価を下げるために捏造(ねつぞう)をおこなった。

 この契約が成立することにより、新規の事業分野が巨額の収益をあげ成功することは間違いなかった。コンペで受注を達成することは、北川にとって社命。万が一、受注を逃せば命がないくらいの圧力だった。そこでやっちまったんだな。

 そういえば、小説や映画の世界ではなく現実にニュースとなる捏造事件は多数あったけど覚えていますか?

 KYBや東洋ゴムによる「免震偽装事件」もコンペで入札価格を下げるためだと思うのです。製造原価は決まっているので入札価格を下げると利益が出ない。利益を出すためには、本来の性能より低く製造して製造原価を下げるしかない。

「七つの会議」の中でのデータ捏造は、まさにこの手法だった。サンプルとして提出する商品は本来の強度があるものをつかい。受注後は強度が低いものを納入する。

 会社の利益のためなら何でもやる。顧客やその顧客の命よりも己に降りかかる眼の前の恐怖から逃れることを選択し、事故がおきてもバレはしないだろうという浅い考えが本当に恐ろしい。

 部下に対して何の根拠もない数字をノルマ化し、言葉や人事を背景に圧力をかける経営者や上司はいないだろうか?圧力から逃れるために部下が不正に手を染めると会社が吹き飛ぶのに、あんたらおバカなんでしょうか?

はなしを「七つの会議」に戻します。

不正をした部下を責めることができない上司

 営業1課のエース坂戸は、航空機のシートに利用するネジの強度を捏造した。坂戸の上司は28年前の捏造をおこなった北川だ。

 北川が指示した?なんて話だったら簡単すぎる。

会社に問題があった。事件があった。ネット上で行われるのは?

「〇〇株式会社 社長 名前」なんて調子で検索する人が多い。それもまんざら間違えではない。坂戸の捏造は東京建電社長 宮野によって仕組まれていたからだ。

 上から大きなノルマを課し圧力をかけることで、それを達成するために部下は死に物狂いで方法を模索する。問題のネジを製造するトーメイテック江木が実は裏で宮野と結託しており、坂戸にネジの強度捏造を持ちかける。

 やっぱり社長が自己利益の追求と自身のプライドを最優先する人間だと、会社という組織として成り立たないのだと、当たり前のことを考えました。

 28年前の捏造にも気がつき、新たな捏造にも気がついた万年係長の八角(映画では野村萬斎が演じている)は、強引な営業をめぐり上司に対して同義的に正しいことを主張したのに万年係長となってしまった。不正に手を染めたり顧客を犠牲にした営業をしないのは当たり前のことなのに、汚い手をつかってもノルマを達成した人間がのし上がっていく会社。

自分の会社のサービスや商品を自信を持って顧客にオススメできない。そんな気持ちがあるとしたら、あなたの会社の企業文化のどこかに毒や悪の部分があるからなのではないでしょうか?

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