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自称「負けず嫌い」は、採用に注意せよ

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職場で新しく人を雇用するのは本当にむずかしい。一度雇用して仲間にすると本当にダメな人でも即解雇という具合にいかない。このブログ記事は、人を「見た目」や「うまいことば」だけで採用すると大きなしっぺ返しが待っているというお話です。

ハロー効果に惑わされてしまった

あなたは、ハロー効果を知っていますか?

ある対象を評価する時に、それが持つ顕著な特徴に引きずられて他の特徴についての評価が歪められる(認知バイアス)現象のこと。

ウィキペディア ハロー効果より引用

ハロー効果は「見た目」や「権威」だけの話ではありません。相手が発する「ことば」にも効果は及ぶのです。それを痛感したのが自社の採用面接です。


面接担当者「あなた長所を教えてください」

応募者「わたしの長所は負けず嫌いなところです」


この面接後、面接担当者の方と話す機会があり「負けず嫌いってところが良かった」と担当者が言うので、わたしは「負けず嫌いのエピソードは聞いたの?」と質問したところ「それは聞いていない」との返事。

だったら、次の面接で「あなたの負けず嫌いについてエピソードを教えてください」って聞いてほしいんだけどお願いしました。しかし、実際にはそれは行われませんでした。

認知バイアスにまんまと引っ掛かる

自分の知っている「負けず嫌いな人」をイメージしてください。

有名なスポーツ選手を思い浮かべる人が多いのではと思います。「負けず嫌いで結果が出るまで決してあきらめない」だから頂点に立つことができた。そして偉大な成績を残すことができた。

負けず嫌いに対して良いイメージを持っていた面接担当は、応募者と有名なスポーツ選手を重ねてしまった。本人ではない有名スポーツ選手のハロー効果により判断してしまったのだ。

採用された方と仕事をしましたが、やはり「負けず嫌いのエピソード」を聞くべきだったのでは?という考えが消えませんでした。

この人物の負けず嫌いに対する疑念
  1. 仕事の結果が悪くても悔しがる素振りもない
  2. わからないことを悔しいと思わない
  3. 自己分析して向上させる素振りがない

この人は負けず嫌いなのでしょうか?

言動と行動が一致しない人

自称「負けず嫌い」は、「体力には自信があります」と言った。体力=腕力ではないとしても、力がまったく無く。持久力もありませんでした。1年目から欠勤が多く前半だけで有給休暇が残り1日となる始末。体力に自信と言った背景はなんなのでしょうか?

今更ですが「体力に自信があるエピソードをお願いします」

悪い負けず嫌いが存在する

仕事上の目的、仕組み、手順などを指導。数ヶ月後、手順を早くこなすことだけに固執し目的をすっかり忘れてしまった様子を指摘すると、返ってきた言葉はその場しのぎで辻褄のあわないものでした。

「負けず嫌い」が、指導に反発する口答えにつながり。目的を無視し手順だけを誰よりも早くこなしたいという「意味のない負けず嫌い」に、これは悪い負けず嫌いだなと落胆しました。

発した言葉とその説明に論理的な破綻があれば、言動と行動が一致することはありません。大きな矛盾を面接で指摘することができれば、職場に不一致な人材を招き入れる確率を下げることができるとわたしは考えています。

面接時は、言動の裏付けとなる行動に筋が通っているのかを大切にしてほしい。そこを軽視すると「いつも軽口をたたき、結果、言動が嘘になる」「謝罪した過ちを定期的に繰り返すので信用・信頼が回復することない」そんな人物を招き入れる可能性が高くなるからだ。